あなたの誕生日パーティーが始まる

この予想外の光景を目にして、あなたは…

マジかよ!
これ本当に、自分の誕生日を祝ってくれるために
やってくれていたことなんだ

………すっ
………すごすぎるだろう

コレェええええええ!!!

といって、絶叫しながら周囲にいる人たちを見つめた。

そして

そ…そっ……そして…………それって、つまりは

『この招待状で
招待して誕生日を祝ってあげたい人』って…………

『自分』

って、ことで間違いないんですよね!???

と事実確認の部分だけは、自信なさげに周囲に対し、同意を求めています。

あなたの疑問に対し、それを見ていた周囲の人たちの中から

「マナビ〜、ムツヒメ〜、どう見ても悪ノリしすぎだよ。

本当のことを知っても、信じていいのか疑っているんだからさ…

普通に祝ってあげたほうが、良かったんじゃない?

…まあ、私もサンタクロースの格好をして、
わざと招待状を落としたりと、
協力したんだけどね。


ともかく、
改めて…お誕生日おめでとう!」

と、あなたの知り合いであり、

この誕生日パーティーの特別任務担当者

こと、

佐々ミコ

と全く同じ声で、サンタクロースの格好をした不審者が喋った。

その事実を知った途端、あなたは

「もしかして……

ミコなのか?」

と言いながら、サンタクロースの格好をした不審者の目に近づこうとすると

「そうだよ!

やっと気付いたのか、遅いよ。
いや…鈍いよ。

だね!」

と言いながら不審者は、
その正体を現した。

………………

サンタクロースの格好をした不審者あらため…三つ子の姉妹の次女・佐々ミコの登場で、あなたは

「この状況で『実は……自分が招待したい人ではなく、全く別の人が招待されていた』って
とんでもない展開は、この先…100%中……
1111%の確率で『絶対に有り得ない』ってことで
間違いない。

…………ああ…………本当に良かったぁあああ…………
メチャクチャ嬉しいよ……安心した。
ありがとう佐々ミコ
きみの言葉を聞いて、そう確信したよ」

と、また本音をダダ漏れさせていることに、あなたは全く気づいていない。
そんな、あなたを佐々ミコをはじめとした多くの人たちが見ています。

………
…ずっと悩み抱えていた

あの
「招待状で一体誰を祝いたいのか?
それは自分だろうか??
それとも全く別の人???
もし自分だったら、良いのにな………」


という疑問が解消された結果

強烈な「安心感」に

あなたは包まれていた。
そんな、あなたに

「それでは改めまして…ハッピーバースデー!
お誕生日おめでとう!!


疑問が解決して、
安心したところで
誕生日パーティーの本番を開始したいんですが
よろしいでしょうか?」

と言って、三つ子の姉妹を始めとした、この場にいる全員が
あなたの一挙手一投足に注目している。

この状況で、あなたの答えは
「それで、お願いします」
の一択しかないのだが、
あなたは強烈な安心感により体の力が、抜けていた。


そのため自分のスマホが、手から滑り落ちて、床に落ちてしまう。

慌ててスマホを拾うために、しゃがむと

スマホの画面に戦国ケンタが表示されており、あなたに対し祝辞を言っている。

あなたは、そんな戦国ケンタを見ながら

戦国ケンタをGETすると、その日は幸運が訪れる(良いことが起きる)

という都市伝説(ウワサ)が本当だったことに気づく。


あなたが嬉しそうにスマホの画面を見ていたら…

その隣に誰かが来て、一緒になって笑顔で

「良かったね。私も嬉しいよ」

と言いながら、あなたの手を握る。

これから始まる誕生日パーティーの主役である人物が、しゃがんでいては
誕生日パーティーが始まらないから、
立ち上がって欲しいのだ。

あなたは
自分の手を握って、立ち上がらせてくれた人の意図を理解し、
立ち上がる。

その瞬間、あなたの誕生日パーティーが幕を開けた。