場面10・謎は解けた

あなたが『ある数字』を揃えたら…

ウイいいいいいいいん!

という自動ドアが開くような音を出しながら、巨大なモニターの隣にある赤い扉が開いた。

この結果は、あなたの考えた『ある数字』は正解だという証拠だ。そんな、あなたに対し

「おめでとう!よくぞ分かった!!私は嬉しいぞ!!!
さあ、先に進むのだ。


あなたの誕生日という今日この日が、楽しい1日になることを、私は期待する。

…………ふう、正解してくれて安心した〜、本当にホッとした。
もし正解できなかったら、どうしようか考えていた。
そうならなくて本当に良かった良かったぁあああああ………………………………」 

とAIは、賛辞を送る。

そんなAIを横目に、あなたは開いた扉の先を見つめていた。

真っ暗で何も見えない

ため、あなたはスマホの懐中電灯機能を使い、赤い扉の向こうを照らそうとした。

だが操作を誤り、数時間前に石碑の前でGETした(手に入れた)
見つけてヨーもんの「戦国ケンタ」をスマホに表示させてしまう。

今は戦国ケンタを見る時ではないので、スマホの画面を切り替えようと思ったけれど

戦国ケンタをGETすると、その日は幸運が訪れる(良いことが起きる)

という都市伝説(ウワサ)が、あなたの脳裏に蘇ってきた。
すると

「あの戦国ケンタを手に入れたんだ。だから、この先は……

きっと良いことが起きる

と信じて進んでみよう」

という内容を声に出しながら、あなたはスマホの懐中電灯機能を今度こそ起動させ、
赤い扉の先を懐中電灯機能で照らしながら、進み始める。

カン、コン、カン……カン、コン、カン……
カン、コン、カン……カン、コン、カン……

と足音を立てながら進む、あなただけど


真っ暗な空間

「たまたまスマホに写った戦国ケンタを見て、勇気づけられて進む気になったけれど………

大丈夫だろうか?

と不安を感じていた。



それでも、
ここまで来たからには後には引けない
と進み続ける中………

「ハッピーバースデー!
お誕生日おめでとうございます!!」

と言いながら


メイドの格好をした佐々ムツヒメと、
あのサンタクロースの格好をした不審者が、
あなたの前に姿を表す。

佐々ムツヒメは、両手で大きな円柱状の物体を持っていて、その物体からは美味しそうな・お菓子の香りが漂っている。
「あの円柱状の物体の中って、間違いなく佐々ムツヒメの手作り・お菓子で満載だろうな。」
…などと、あなたは思った。


一方…サンタクロースの格好をした不審者は、
豪華絢爛な花束を持っている。
この花束、どう見ても誰かにプレゼントするためのものだと、あなたは気づく。
真っ暗な中から突然現れた二人に対し、あなたは


「一体、誰にプレゼントするんだろう?
それ以前に、サンタクロースの格好をした不審者と、どうして佐々ムツヒメが一緒にいるの?????」

と思わず、頭の中で考えていたことを、声に出して言ってしまう。


あなたのダダ漏れした本音を聞いた二人は、互いに顔を見合わせた後で、嬉しそうに笑い出す。


その光景を見て、あなたは思わず
「だからなんなのか、教えてよ〜」
と言いながら、近づこうとしたら

背後から、誰かに肩を掴まれた。