良いね!といえるハナシ
第1話・自転車が好きな人に悪い人は、いない

後半

…それでは続きを、どうぞ

(ちなみに下記の項目をクリック(選択する)ことで前半の内容が記載されたページに戻れます。)

そんなペダルさんよりも早く行動に出た人物が現れる。
近くにあった自転車を風船のように軽々と片手で持ち上げて…

その光景を見た人の全員が(ペダルさんとドゴーさんも含む)
「うっ……ウソだろぉおおおおおおおおおおおおお
あの人、だっだれダァああああああ!??
そんなこと普通は絶対にできないってぇええええ!!!」

と言って、この突然現れた


マッスルさん(仮名)

の行動に釘付けになった。


注意事項・このマッスルさんという人物の画像は、製作チームのイメージです。
そのため類似した人物が、万が一あなたの身近にいても、その方と上記の画像は、
全く関係ありません。



…店内、店外の視線を一身に集めながらマッスルさんは、自転車を指一本で持ち上げたまま、ドゴーさんの目の前に来る。

するとマッスルさんは

「自分の足で漕がなくても勝手に進んでくれる自転車って、ボクも欲しいですよ。あなたの意見には大賛成ですね。

そんな自転車があったら、@ブライブの@田海未さんと一緒にツーリングしたいな。
(アイドルグループの一員と一緒に、自転車に乗って出かける…という意味合いの発言である)
ボクも@ブライブが好きなので!


でも誰かと一緒にツーリングするなら、相手をガッカリさせないように

ボクのように自転車を指一本で持てるような体を手に入れましょう!!

ちょうど、この近くにボクが通っているスポーツジムがあるので、一緒に行きませんか?
初回は無料なので是非とも行きましょう!!さあ!!!

さあさあさあさあさあさあ さあさあさあさあさあさあ さあさあさあさあさあさあ さあさあさあさあさあさあ さあさあさあさあさあさあ……………」


といって、ドゴーさんに対し勧誘を始める。

マッスルさんの発言を文面で見ると普通の勧誘に思えるが……………

……マッスルさんから発する雰囲気というか、気配というと、気迫は

百獣の王であるライオンが、自分の体の10分の1もない小さな小動物を、睨みつけている

ようなもので、誰がどう見ても勧誘という優しいものでは、なかった。

そのことはドゴーさんが一番よくわかっており、

ドゴーさんは「パニック映画の逃げまどう群衆」のように、恐怖を表情だけでなく体全体から漂わせながら、店から出て行く。

その際に、店の外に展示してあった自転車に
片足の脛(すね)が当たり、激痛のあまり

可哀想で痛々しい意味での、怒号と罵声を
目に涙を浮かべながら

発しつつ、慌てて店から離れて行った。

…ドゴーさんの姿が完全に見えなくなってから、店内ではマッスルさんに対し


「すげぇ〜!よくぞ言ってくれた!!」
「あんた最高だよ!!!
…今度@ブライブ・コラボカフェで一緒に話そうや〜。」
と、その場に居合わせた全ての人たちの声援が、マッスルさんに注がれて、
その自転車屋さんは、

いつものように賑やかで楽しい雰囲気

に戻り、一部始終を見ていたペダルさんも、一緒に喜んだ。

…以上がペダルさんが実際に見た出来事の全てである。
店に迷惑をかける人物を撃退した清々(すがすが)しい話だが、


この話には続きがあった。

ペダルさんの話に登場した人物に、よく似た2人の人物を、
製作チームの一人が目撃したのである。

目撃した人物によると



この二人は「仲の良い自転車仲間」という雰囲気で、
ペダルさんの話で語られていた関係とは、大違いだった。

…でも本当に、マッスルさんとドゴーさんなのかは分かりません。
似ているだけで、別人という可能性もある。

とのこと。


…なお、この証言には少し続きがあり……

ドゴーさんと思われる人物は
「黄色のマウンテンバイクでツーリング中に、体長2メートルのクマと遭遇した時はヤバかった。
これで、もう@ブライブのイベントにも行けなくなるし、大好きな曲も聞けないと…
死を覚悟した」

などという内容を口にし、それに対しマッスルさんは

「猟友会の一員である自分が、パトロール中に発見できて良かった。
あなたも自転車も無傷で済んで、クマも追い払えたので」

というようなことを口にして、しばらくの間、話し込んだあとで目撃者前から、それぞれの自転車に乗り、去っていった。


注意事項・上記に掲載されている「その後の目撃情報」は、目撃者の聞いた話を元に、製作チームが編集した内容です。

目撃者自身も、2人の話を完全に理解していたわけでもなく、正確に聞き取れていない部分もあるため、
掲載した内容が真実と完全に合致するわけではないことを、ご理解くださいませ。


目撃者の証言を整理しながら……

その2人が、ドゴーさんとマッスルさんだったら、スゴいな

と製作チームの一人が思った。

それは、なぜなのか?

こんな風に、嬉しい笑顔とは真逆で他人に不快を与えていたドゴーさんが

このように自分だけでなく、一緒にいるマッスルさんも嬉しい笑顔に、変えてしまうなんて

あの気違いじみた人に、そんなことが出来るなんて、どう考えても…

あり得ないのが普通なのに、それが…
こうして、出来ているって

スゴいな
(あり得ないだろう…と良い意味で叫びたい)

と目撃者の話を聞いた後で、製作チームから、そんな意見が自然と漏れた。


世の中には「ドゴーさんのようなクレーマーを撃退した話」は、よく聞くけれど…

…そのクレーマーと、
クレーマーを撃退した人が、
その後どうなったのかは、あまり聞かない。



それに関しての理由は分からないけれど、

今回のドゴーさんとマッスルさんのような関係になっていたら、当然スゴいと思うし

そんな光景を見たら思わず「良いね」と微笑んでしまいそうだ

こんな風に、ぶつかったもの同士が、手を取り合うなんて普通は

少年漫画(バトル系の)世界だけで、現実には有り得ないから

もし本当なら、これこそ「事実は小説よりも奇なり」といえるスゴい出来事だ。

(ただし何度も言うようだが、目撃者の見た二人が、マッスルさんとドゴーさんだったという、
確かな証拠は何もない。

……でも)

製作チーム一同は、ペダルさんの持っていた広告の文言通りに、

マッスルさんとドゴーさんに良い絆が生まれて、
周囲が思わず「良いね」と言ってくれるように、
なっていることを願います。

そんな期待を込めつつ、この話は以上をもって、閉幕いたします。

最後まで、お付き合いくださいまして、ありがとうございました。

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それでは